2019年3月11日月曜日

製作 3代目 6DJ8 MiniWatter差動アンプ 

通算4台目の真空管アンプ 6DJ8のMiniWatter差動アンプを作成。

■6DJ8は、3台目です。他には1台製作。現在使用中の超三シングルアンプ
 1台目は第1世代 2SK30A-6DJ8-8kPPトランス
 2台目は第2世代 2SK30A-6DJ8-14kPPトランス
 3台目は第4世代 2SK117-6DJ8-14kPPトランス
でも何故か、6DJ8のMiniWatterは全て、手元にない。

着実な進化
ペルケさんのHPによれば、性能は順に進化している。
こうやって並べて、ふと思ったことがある。
もしかしたら、初段は2SK170にしたら、最も雑音のないもの=性能の良いものになる?かなと思えてきた。(帯域のことを除けば)
帯域も初段のゲインにものを言わせ、FB量多くすると2SK117と同等もしくは超えるものになるのでは?
理由は、FET差動バッファ式USB DAC Version2の文書を見てそのように思ったもの。  
また、プリアンプを2SK170で作成した例が多数あったので。

以下、FET差動バッファ式USB DACから引用******************************

差動回路のデバイスは、2SK170-BLのほかに2SK117-BLと2SK30A-Yと2SK246-Yでも試作しましたが最終的に選んだのは2SK117-BLです。もっとも、2SK170-BLに差し換えても回路定数の変更なしに十分な性能が得られますが、周波数ごとの歪みの差がやや大きくなります。若干の回路定数の変更で2SK30A-Yや2SK246-Yも使えます。で2SK30A-Yや2SK246-Yでは、周波数ごとの歪みの差は非常に小さくなりますが総合利得がやや下がります。変更すべき回路定数は以下の通りです。

2SK117-BLまたは2SK170-BLの場合:
・ドレイン抵抗:5.1~6.2kΩ
・定電流回路:Idss=3.1~3.9mAの2SK30A-GRまたは2SK246-GR
・エミッタフォロワ抵抗=2.2kΩ(上側)、2.7kΩ(下側))
・0dBFS時の出力電圧:2SK170-BL=1.40V、2SK117-BL=1.34V
2SK30A-Yまたは2SK246-Yの場合:
・ドレイン抵抗:11kΩ
・定電流回路:Idss=1.95~2.05mAの2SK30A-Yまたは2SK246-Y
・エミッタフォロワ抵抗=1.8kΩ(上側)、3kΩ(下側))
・0dBFS時の出力電圧:2SK30A-Y/2SK246-Y=1.20V
******************************ここまで

■それはさておき、今回、作ってみて学んだ事。
①プッシュプルDCバランス調整:
学んだ事1:アンプを横置きして調整した時と、普通に蓋をして聞く時ではDCバランス点がずれる。(左右のうち、右側のみである。)真空管のばらつきによるのだろうか?レイアウトによるものなのだろうか?FETによるものだろうか?原因を見極めていない。

 今回、DCバランスを外から計測できるようにした。テスト・ジャック(チップ・ジャック)と言われる部品を真空管の空気孔を利用して取り付けた。テスタのプラグをそのまま入れることができるので、ハンズフリーで外側から電圧を計ることができる。
半固定抵抗器も外側からアクセス出来ると、更に良かったと思った。


②真空管のフィラメント:異常に明るいものがあった。
 古い真空管なのでしょうか? DCバランスがどんどんズレて行って使用するのが怖い。ピンが金メッキされた高級な真空管だったので、惜しいと思いながら取り替えた。とは言うものの、中古品数本をオークションで安く手に入れた中の1本。その中では最も程度の悪そうな1本。7308の型番が消えそうだったものなので仕方ないか。
学んだ事2:オークションでは、程度の悪い真空管も混じって売られている。


■製作結果
特性はこちらにまとめました。
  3代目 6DJ8 MiniWatter差動アンプの特性計測
   https://iwharpar.blogspot.com/2019/03/blog-post_22.html

言い訳。
 ハンダこての熱に強く仕上がりがきれいなので、テフロン線を好んで使用しています。 ただし、テフロン線はテフロンが硬くて、Rをつけつらい。 さらに、Twist-Pair線にすると僕の思った方向には線が向いてくれない。そのため、配線はお祭り状態でお恥ずかしい限りです。
 ノイズを減らすのにTwist-Pairと1点接地(接地のループを作らない。)は有効だと信じていますので、Twist-Pairは外せない。 シールド線を使用すれば解決するかもしれませんが、手軽さと性能を両立させるためにはTwist-Pairは外せない。と信じています。以下のmogami電線の技術ページを愛読しています。(正直に言えば、7.2項の図を眺めているだけなのですですが、実に面白い図です。)


■出来栄え写真
全体
(真空管の横に黒い外側からアクセス出来る
テスト・ジャックも見える)
完成品のはらわた
(いつものお祭り配線)
 ハラワタは、性能と裏腹で進化がない。
ラグ板の計画図
トランスの配線
作成の途上(トランス出力配線)
作成の途上(電源側の配線)
作成の途上(入力信号側の配線)

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