2020年3月21日土曜日

再び Bluetooth OPAMPによるバッファ + トランス 構想    

今回使用予定のBTRのボード
今回のお題はこちら上のボード。_________________
詳細は調べていないが、アマゾンの利用者のコメントに2V出力であると記載されていたのと、アンテナのIFコネクタがあったので購入。 


前回の拙ブログで、真空管アンプの狭い所に収納時に、DCDCコンバータのインダクタの近くをアンテナ配線して、ノイズをジャンジャン拾った因縁のボードだ。配線を考えて広い場所に配置すればノイズの対策は出来ると信じている。
USBDAC/bluetooth  側のボードが完成品なら改造しなくて済ませたい。特に今回のボードは基板実装部品が小さすぎて改造には向かない。
以上を前提として上手く作り上げたい。
BTRのversion1はすでに作成済みなので、次を作るならば、
順当に考えると、
 version2のバッファ版  bt-bv2-schema1a.jpg
でも、天邪鬼なのと たくさんあるトランスを使用したいので、
 version2のバッファversion +トランス
もう少し簡単に
 OPAMPのバッファ+トランス
とした。

OPAMPバッファの調理_________________
素材は決まったので、次は調理方法を考える
自分なりにOPAMPのバッファを整理してみた。

OPamp の長所は 
入力インピーダンスが無限大(入力側の接続機器の選択肢が広がる。)
出力インピーダンスは0と思って設計して良いこと。(出力側の接続機器の選択肢が広がる。)
ゲインは抵抗だけで決まってしまうこと。(トウシロウの設計向き)

短所は
 音の自由度が無くなる。画一的?
 音の味付けはトランス頼みになる?
 失敗の発生は少ないが、楽しみも少なくなる。

作る上での短所は見当たらない。


料理する素材は以下の通り。
 Bluetooth ボード(BTR)
 600Ω:600Ω トランス(タムラ TK-10)
 ローパスフィルターLPF(LCR)
 OPAMP (コレは無いので素材ではないが……。)

を組み合わせる案を考える。単純に並べると以下の6通りがある。(順列なので、3!)

①BTR⇨OPAMP⇨LPF⇨トランス
②BTR⇨OPAMP⇨トランス⇨LPF
③BTR⇨LPF⇨OPAMP⇨トランス
④BTR⇨LPF⇨トランス⇨OPAMP
⑤BTR⇨トランス⇨LPF⇨OPAMP
⑥BTR⇨トランス⇨OPAMP⇨LPF

④以降は BTRの出力をトランスが受けることになり、ボード側のコンデンサ付け替えの改修が必要になるので今回は採用しない。(要確認事項ではあるが、……。)PCM5102の場合は、HighPassなので、トランスの入力抵抗を気にすることはない。④以降も対象となる。④も良い。④は真空管USBのパターン。(赤字は後日修正)
①②③の違いはLPFをどこに割り込ませるか?の違いになる。
②のLPFを最後にする案は、散々ノイズを増幅して最後にフィルターを入れるのもどうか? という道義的理由で△にしてみる。
①は OPAMPまでをBTR側と考えると、後段側はLPF⇨トランスなので、トランス式USBDACで製作の実績がある。
③は、LPF⇨OPAMP:はFETのUSBDACや FETのBTRのFET部分がOPAMPにすげ替えられたと思えば、ペルケさんのversion2に近い。
 原型 http://www.op316.com/tubes/pre/pre4.htm
 USBDAC版  http://www.op316.com/tubes/lpcd/fet-dac2.htm
 BTR版 http://www.op316.com/tubes/lpcd/bt-receiver-v2.htm

わざわざトランスをつけるのも何だが、トランス出力例はぺるけさんの平衡プリアンプであったので、問題はなさそう。
 FET式 平衡型差動プリアンプ version2
 http://www.op316.com/tubes/balanced/balprefet-v2.htm

という訳で、③の順に並べることにする。
以前書いた アクティブフィルターの構想 と同じ事か?
  https://iwharpar.blogspot.com/2019/09/usbdacbluetooth-opamp.html
何度も同じ事を書いている。違いは opampが 反転出力か 非反転出力になる。


▪️各部の詳細化_________________
■Bluetooth ボード
 amazonで売っているボード
 AIYIMA JC-303 Bluetooth 5.0受信デコーダーボード

■LPF
今の仕様は上記のversion1(ペルケさんHPから借用)
いつもお世話になっている大川電子HPから借用
http://sim.okawa-denshi.jp/RLClowkeisan.htm
  R =750Ω
  L =2.7mH
  C = 8200pF
 上記の特性は
遮断周波数(カットオフ周波数) fc = 33.8kHz
減衰比ζ ζ = 0.654

遮断周波数を上げるには、Cを下げて こんな感じ。
  R =820Ω
  L =2.7mH
  C = 6800pF
   fc=37.1kHz
   ζ=0.651

■ライントランス
TK-10 
仕様
  ・Primary/600Ω CT
  ・Secondary/600Ω
  ・周波数特性/20~20kHz(±0.5dB)
  ・最大使用レベル/10dBm
形状 
 https://store.shopping.yahoo.co.jp/toutsuhan/10-06-000001.html
   驚きの高価格(定価は税前14k円のようだ。知らなかった。)
   商品レビューが無いので全く売れていない模様。
   2個で5k円程度なら買うけど……。
特性
 http://www.op316.com/tubes/datalib/line-trans.htm
  測定条件:
    送り出しインピーダンス=50Ω
    受け側負荷=1.5kΩ、1kΩ、680Ω
    0dB=1V
  昇圧比:
    1:0.897(680Ω)
    1:0.929(1kΩ)
    1:0.953(1.5kΩ)

■OPAMP
OPAMPは反転型とする
トランスの昇圧比から、取り敢えず1.1~1.2倍を目指す
(1倍近傍が難しかったら、BTRの出口でアッテネーションしてゲインを自由に選ぶのも考え方としてある。)

以下のOPAMPを使用したヘッドホンアンプの記事を読んで、考え中。
 http://www.op316.com/tubes/hpa/ophpa.htm
 回路
 http://www.op316.com/tubes/hpa/image/ophpa-sche1.jpg

上記HPから引用---------------------------------
■回路説明
<アンプ部>
入力抵抗には47kΩを充てていますので、アンプ部の入力インピーダンスは47kΩということになります。これよりも大きくすると雑音性能的に不利になり、小さくすると入力インピーダンスが下がってしまいます。音量調整ボリュームに50kΩタイプを使用したため、入力インピーダンスが低いとボリュームの音量変化が不自然になってしまいます。この回路方式で最もシンプルな反転回路というと出力側から100kΩ~150kΩくらいの抵抗1本で入力側に負帰還をかける方法一般的ですが、高抵抗は浮遊容量があること、ジョンソンノイズ的に不利であることなどからちょっとだけ工夫を入れて負帰還回路を2段階に分けてあります。1つめの負帰還回路は2個の47kΩによって構成され、2つめの負帰還回路は680Ωと1kΩによって構成されます。1つめだけですとこのアンプの利得は1倍(0dB)となりますが、2つめが2.47倍の利得を持ちますので、総合利得は約2.5倍になります。負帰還抵抗に高抵抗値のものを使わずに済むというメリットがあります。ジョンソンノイズも2dBほど低くなっています。
ここまでーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こんな回路をベースに考え中
1次のローパスフィルタ
http://sim.okawa-denshi.jp/opampkeisan.htm
1次フィルタの反転増幅OPアンプ
2次のローパスフィルタ
http://sim.okawa-denshi.jp/OPtazyuLowkeisan.htm
2次フィルタだとこちら

入力インピーダンスは気にしないパターンで考えるとこんな感じ。
 R1 = 8.2kΩ
 R2 = 6.2kΩ
 R3 = 9.1kΩ
 C1 = 1200pF
 C2 = 220pF
遮断周波数(カットオフ周波数)
 fc = 41.2[kHz]
f=0Hzにおける利得
 Gpk = -1.11[倍] (0.90)[dB]
減衰比ζ
 ζ = 0.632

インピーダンスを上げるとこんな感じ
R1 = 22kΩ
R2 = 43kΩ
R3 = 24kΩ
C1 = 330pF
C2 = 47pF
遮断周波数(カットオフ周波数)
 fc = 39.8[kHz]
f=0Hzにおける利得
 Gpk = -1.09[倍] (0.756)[dB]
減衰比ζ
 ζ = 0.669

今日は、ここまで。

■関連の記事                    
 構想 トランス式 USB DAC+Bluetoothレシーバー
 構想 USBDAC/bluetooth + OPamp によるアクティブフィルタ + トランス式
 構想 真空管(メタル管)バッファ式 BlueTooth Receiver
 

2020年3月15日日曜日

まだまだ 完成に程遠い 5号機アンプ 6DJ8 差動ミニワッター

引越し前に片付けたい気持ちで今日、5号機の不具合調整をやってみた。

①今日見つかったのは、電源系のハンダ不良 と言うよりハンダ忘れ。
マイナス電源部の抵抗にハンダを忘れていた。
実に、お馬鹿なんだけどネ。
それを治して、やっと音が出るようになった。

②まだまだ、おかしい。
bluetooth の左出力が無かったり 右の1/2ぐらいだったりしたので
bluetooth を取って、先月購入した2V出力の全く異なるボードを付け替えたりしてみた。

取り替えてみたbluetooth ボード
したにDCDCコンバータとコイルがある
TIのDCDCコンバータ
LM2575S


箱の外で仮組みをして、音出しをするといい感じで、コレなら行けそうな感じになったので、シメシメ!ヨシヨシ!箱の中に入れてやろう。遂に完成間近かだぞッ! そう判断して狭い箱の中に再び押し込んだら、今度はどうもbluetooth が雑音を拾うようになって、聞けた物ではなくなった。
bluetooth のボードにDCDCコンバータで使用するコイルがありbluetooth のアンテナ線を近くに這わせた為にコイルのノイズを拾ったようだ。作っていて段々情け無くなってきた。泣きたくなってきた。①の状態に戻りたくなって 取り替えたbluetooth を元に戻そうと思った。

がそうは問屋が卸さない。①の状態に戻らないではないか。

今度は接地不良によるハム音。
インプットラインとセレクタ周りのハンダ不良によって音量が不安定?
bluetooth を選択した時にボリュームを回すと音量が思った通り増減しない。
FB間違いによる「オギャー」みたいな音も聞いた。
よくある失敗例をこの土日で全て体験した。
今まで、運良くこの手の失敗が無く製作出来ていたのが不思議な位。

反省点
小さな箱に配線を押しこめるのは僕の思ったよりレベルの高いことのようだ。ハンダや配線が不良になりやすい。
今回ボード間の接続にコネクタを多用したのも難しくしている。
セレクタやボリューム周りに余裕が無く、ハンダの手直しもやり辛い。
bluetooth 周りのノイズ対策も出来ていない。

次回はbluetooth を取り去りもっとシンプルな構成に変更と
インプット周りの見直しをやろうと思う。





2020年3月5日木曜日

製作途上その2 メタル管 6SJ7 バッファ式 BlueTooth Receiver

前回までの記事
①構想 真空管(メタル管)バッファ式 BlueTooth Receiver
 https://iwharpar.blogspot.com/2019/10/bluetooth-receiver-usb-dacmodify.html
②製作途上 メタル管 6SJ7 バッファ式 BlueTooth Receiver
 https://iwharpar.blogspot.com/2020/01/6sj7-bluetooth-receiver.html 


電源系の平ラグが出来たので、真空管周りだが、全体のレイアウトも気になり始めたので、置いてみた。EXCELでサイズを入れて、レイアウトしてみた。
画像の取り込み方法が分からなかったので、PDFにしてみたが縦横比がおかしい。仕方なく、PrintScreenで画像取り込みして貼ってみる。
EXCELとAcrobatとWindowsは親和性が低いように思う。画像の取り込みが弱いように思い込んでいる。Macのほうがいいといつも思うが、MacのEXCELを持っていないし、Worksをインストールしていないし、.......。

EXCELで作成したレイアウト案
レイアウト検討中
上カラ見ル



2020年3月1日日曜日

続 エレキット TU-875

■音を聞いてみた__________________
LINEの機能(PhonoPlayerをもっていない。)のみの音出しをした。
①1.6mmDCジャック(7V)仕様
 自分は2.1mmプラグの6VDCでアダプタしか持っていないので、
 ジャックを2.1mmのものに交換。
 アダプタの入口も狭かったので、ヤスリかけして広げた。
 6VDCは、高電圧系のDCDCコンバータが6V(5V)~8VDCまで対応していたので、いけそうと考えた。ヒーターは6.3Vで使用なので、こちらも多分大丈夫と推測した。


②音出し
 何の問題もなく、音が出た。
 最初は、ジャンク品でも普通に音が出たことが嬉しかった。
 真空管は、手持ちで12AU7と12BH7Aがあったので、どちらも挿してみたがノイズも気にならない。さわやかな感じの音だ。帯域は仕様通りのように思う。全く計測していないので後で計測してみよう。

 セパレーションが悪いことを前提に
 ボードの裏側にコンデンサと抵抗を追加して左右の電源を分離しようかな。それとも、大変更案の通り、Phonoアンプ部分を削除して、差動のアンプ&電源系変更をしようかな。変更しないとジャンク品が無駄になりそう。 世間からすれば改修のほうが無駄かも知れないが、自分の中ではプリアンプの改修は有意義なお楽しみに分類している。(笑) 

■C基板____________________________________
電源部のボードの写真を撮った。電源部はC基板と言うらしい。
リバース・エンジニアリングを開始。
C基板は、DC 6-8V入力で DC200Vを出力するらしい。搭載されているDCDCコンバータはSHARPの仕様書によるとDC3.5Vから35Vの入力で4.5Vから35Vを出力する。(あれれ? DC200Vには足りないぞッ!)。ReferenceVoltageが1.26VでR2,R1の抵抗値によって出力は以下の様に選択出来る。

  (出力電圧) = (R2+R1)/R1 * (Reference Voltage)


取り敢えず計測してみた。
B電圧は 無負荷で196V出ていた。
負荷として12AU7を1本を使用して194V。
C基板
電源部 出力200V

入力はDC6〜8V
中央の308Aは4つの端子があるので
変圧用トランスのようだ
SHARP PQ2CF1 Switching Regulator up to 35V

フライバックコンバータとして利用で
200Vに昇圧している。と思う。
その後高圧コンデンサ2本(22uF/350V)で平滑




SHARP PQ2CF1の仕様書の推奨回路によると
PQ2CF1 の他 ダイオード2個、変圧用のトランス1個の構成とインダクタがないことから、フライバックコンバータとしてPQ2CF1を動作させて、200Vに昇圧していると推察した。平滑は22uF/350Vコンデンサ2個なので、多分、ノイズは多いと思う。なお、PQ2CF1は50kHzでスイッチングする仕様。
以下にSHARPの仕様書からの推奨回路の抜粋を示す。
uu

SHARP PQ2CF1仕様書から抜粋
上側が、DCDCコンバータの推奨回路
下側が、フライバックコンバータの推奨回路




B基板_____________________________

下部上段ボード(3つの真空管が載っているボードB基板と言う名称)も確認中。
機能は凡そ以下の通り。

12AU7 1本で LINEアンプ(PG帰還)
12AU7 2本で Phono Equalizer(2段直結,カソードフォロア出力)
200V⇨60V? リップルフィルタ

今の所、奇麗な写真なし。
他の方の製作記録のリンクを貼り付ける。

http://www.bea.hi-ho.ne.jp/tnak/TU875.htm

■LINEアンプ
電源左右分離時には、12AU7には各々2mAを流しているので、1kΩの抵抗と47uF/250Vのコンデンサで、左右に振り分ける予定。
気持ち 負荷抵抗値を下げてプレート電圧を上げてみるのも良いかも。

例えば、負荷抵抗68kΩ ⇨ 47kΩに変更すると、
12AU7 で プレート電圧 60V ⇨ 70V バイアス-1.9V ⇨ -2.2V
12AX7 で プレート電圧 135V ⇨ 145V バイアス-0.95V ⇨ -1.1V
負荷抵抗を変えたときの
Operation Condition
12AU7には差がない。(笑)

■リップルフィルタ
上段ボードのLINEアンプ部を見ていたら、B+電源にぶら下がって2SC3425によるリップルフィルタがあった。B+電源の経路の途中にあって、回路を分かりにくくしていたので、以下にスケッチをした。

途中にある200V->60V供給
リップルフィルタ
■Phono Equalizer

 Phono EQの回路はよくわからないが、以下のリンクの図面から、ペルケさんのPhonoEQページのものと同じようなものがあるので、2段直結,カソードフォロア出力と理解した。


  https://altum73.blog.fc2.com/blog-entry-452.html 

■A基板_____________________________
A基板は、入出力の交通整理の機能が中心になる。以下の機能と思う。


  4入力を選択するPICとリレー
  電源ディレイ用のPICとリレー
  その他には2SK170があるのでMCヘッド・アンプ?


 1段のPG帰還のアンプは、電源onでない時にFBの抵抗経由で微小な音が後段のパワーアンプ側に伝わるらしいが、電源ディレイ用リレーで出力を遮断しているようだ。さすが市販品!配慮が行き届いている。
 B基板の60Vの使い道は 2SK170用? VGDS = −40 V なので、少し電圧が高すぎるが、どうやって使っているのだろうか? B基板を総取り替えした時にA基板の電力供給が止まって機能しなくなるのは避けたいので、後で確認しないと。