2021年1月28日木曜日

構想変更 バランスド ヘッドフォン アンプ

上がBalanced HPA

 フルのバランスド ヘッドフォン アンプを考えていたが、課題が色々噴出したので計画変更した。

課題
 4連ボリュームの調子が良く無い。
 上記を解消すべく、ALPSの4連ボリュームにするにはケース内に収まりきらない。

■変更案(1/28)
 ①入力は不平衡とする。
 ②OPアンプによる不平衡→平衡変換
 ③出力はトランス変換する。(変更なし)
 ④電源部は変更しない。
 ⑤「OPアンプの不平衡→平衡変換」は たかじんさんのHPの2つのバランスド ヘッドフォン アンプのうち以下ものをコピーする。

回路は以下の通り。
たかじんさんのHPから引用

 作成中のボードで上記を達成するために、ボード上の配線に展開。
 元のボードが簡単な正帰還OPAmpだったので、混乱した物になった。
 信号は図上では右から左に流れるので注意が必要。
 部品の取り外しでボードが荒れた。
 無理やり部品を剥がしたために配線を切断した部分もある。OMG!
 2回は確かめたのでハンダ作業に移ることにした。
変更案をボード上へ展開2021/1/28_間違い多し

2021/2/5 B改訂版

 
■部品取り付け中(1/28〜1/29) 定数の変更他 
 主に、手持ちのパーツの関係で以下の様に定数を変更
  ①R4 =22kΩ → 47kΩ
  ②R52 =2.2Ω → 15Ω
  ③R12, R34=100Ω → 省略不可 91Ω
  (アッテネーションは不要と判断した。 発振防止用なのでOPAmp出力近傍に必須)
  ④C2 =100pF → 150pF,   C4=10pF → 22pF
  ⑤出力トランスの1次側の中点はGNDに接地しない?
   (±出力のアンバランスによる電位差?をGNDに入れない。バラックでの確認事項)
   出力トランスの1次側のGND?
    ±出力のアンバランスは 処置する場所が無いけど我慢しようかな。
    良い方策無し。仮にDCを調整しても、AC成分のアンバランスは処置無し。
    接地する場合、仮にアンバランス±5mVとすると、
   R52の抵抗15Ωから0.67mA程度の電流が流れるだけじゃない。
    電位差±5mVでGNDが揺さぶられるとノイズの原因になるからなぁ。  
  ⑥出力トランスの2次側の負荷Openに対する保護抵抗:330Ωとした。
  (OPアンプ保護目的のため。
  (出力トランス交流抵抗150Ωの2倍程度の330Ωで、負荷は軽めを狙った。)



■バラックで調整(1/30〜2/5)
①R12, R34=省略して発振が止まらず、トラブル・シュート開始。
 R12, R34 発振防止用なので必須と解った。
②トランスの2次側からOPAmpにFBすると発振したので、
 OPAmp出力からのFBに変更。
③出力トランスの1次側の中点の処置は以下の2ケースを確認した。
  浮かす場合
  GNDに接地した場合
 GNDに接地したほうが少し出力があるので、GNDに接地にした。
 電源電圧±5V, 入力500mV, 負荷抵抗51Ωのスペクトラム
   注)電源はANALOG DISCOVERY 2から供給した。
出力トランスの1次側の中点 浮かした場合
出力トランスの1次側の中点 GNDに接地
若干ノイズが多い。

④入力を1Vにすると発振。
 2/5現在原因不明。
 電源電圧を±15Vにすると止まらないかなぁ〜。
電源電圧±5V, 入力1V, 負荷抵抗51Ω

■電源を接続(2/6〜)
ほぼ良さそうなので、電源を接続して試験運用を開始した。
電源電圧を±15Vにしたら発振は収まった。原因不明。
±1Vの入力に対してOPAmpではゲインが無いので出力は±1Vになる。
±5Vの電源電圧では電圧が不足する可能性があるかも知れないと考えた。
下記は電源電圧±15V時のNJM072Dの最大出力電圧対負荷特性。
 現状、600Ωのトランスが負荷になっている。図から600Ωの負荷の場合出力の上限は±9V程度、電源電圧±5V時は下記の図の1/3が上限と仮定すると±3V程度。腑に落ちない。
 2次側の負荷に繋いだのが51Ωの抵抗。 600Ω:150Ωのトランスなので2次側に合わせて200Ω:50Ωの様な状態だとすると、上限は±6V程度と読める。電源電圧±5V時はその1/3が上限と仮定すると±2V程度になる。やはり合わない。
 しかし、発振は収まったので良しとする。


現在の問題点/気付きを列記しておく。
①ケースへの接地を忘れたので全体が電気的に浮いている。1時間程度稼働後にケースに触れたらバチバチ雑音が聞こえた。短時間では発生しない様だ。帯電していると思う。→低電圧とは言え危険なので電源GNDをケースへ接地する。
②ボリューム未接続 ボリュームを変更したので、フロントの穴を大きくする必要あり。
③2.5mmバランスジャック以外に、4.4mmバランスジャックも装備したい。
④Coolなボリュームつまみが欲しい。
⑤BalancedHPAは初めて。音を聞いても3本線との違いがわからない。音は硬いイメージ。キンキンな感じ。エイジングが進みコンデンサが馴染むと違ってくるかも知れないと期待する。雑音は聴こえないと思う。特性は詳細に見ていないが、発振のことがあったので1Vと2V入力(@1kHz)のスペクトラムのみ見た。電源を繋いだらフロアノイズのレベルが上がったと記憶。エイジングが済み次第特性計測予定。
 出力トランスの1次側の中点の処置は気掛かりである。

電源を接続して試運転開始(2/6〜)
上:Balanced HPA
下:トランス式USB_DAC(TD-1W)


■回路図の修正
 未着手
  





2021年1月23日土曜日

2021/1/23 両口屋八事店

また、両口屋八事店に行ってきました
今回はお正月らしい生菓子を選択
名前は忘れましたが、綺麗
色鮮やかな生菓子でした
ほうじ茶もおいしい


追記)両口屋HPのNewsでも「新春菓2021」として紹介されていた

2021年1月19日火曜日

Analog Discovery 2について考える

(1) 分解能
Analog Discovery 2のHPから精度についての記述を抜粋する。
  https://store.digilentinc.com/waveforms-download-only/
============================
5. Arbitrary Waveform Generator
The Analog Discovery 2 is equipped with two Arbitrary Waveform Generators channels. Verify the voltage on the Waveform Generator channels before connecting it to a circuit.

Specifications:
  • The 0.5dB output bandwidth is 4 MHz.
  • The output current is 10 mA.
  • The DAC is 14 bits and 100 MSps, Analog Devices AD9717.
  • The maximum output is 10 Vp-p, between -5 V and +5 V.
  • The resolution is ~0.7 mV for amplitudes above 1 V, and ~0.18 mV for amplitudes of 1 V and lower.
  • When a channel is closed or disabled, the output is not in high impedance but close to 0 volt.
  • The carrier buffer can be up to 16 kS (default is 4 kS). The AM and FM buffer is 2 kS on two channels.
  • The stereo audio jack outputs the AWG signals. AWG 1 outputs on the right channel and AWG 2 on the left channel.

For more information visit the resource center
       ============================
14 bits なので、符号を除くと13 bits(=8192)の分解能
  1 / 2^13=0.00012207
上記の記述の
  ~0.18 mV for amplitudes of 1 V and lower.
と大体一致する。
0.18 mVはdBmに直すと以下の通り。
  20*log(0.18 mV)= -74.89dBm
自分の環境で、無信号の時のスペクトラム 20Hz-80kHz で調べると以下の図
-72dBm程度なので、スペックの物が得られる環境にある。
DC成分があるのか? 0Hz付近は大きい。
なんとなく、モヤが晴れた。

なお、FFTをしているときのサンプル数は4096個=12bit、と思う。100kHzの帯域幅でFFTをすると1区画が20〜25Hz程度なのでそう思った。

(2) 同軸プローブのこと
 同軸プローブの有無で計測結果が異なる。(ノイズが異なる。)付属の単線で無信号の時計測すると60Hz, 120Hz, 180Hz, 240Hz, 480Hzあたりに交流電流の影響が見える。よく見ると2kHzぐらいまで少し持ち上がっている様に見える。同軸プローブは必須と感じた。

同軸プローブによる計測状況

Analog Discovery2 同軸のプローブによるノイズの計測
Analog Discovery2 付属の単線によるノイズの計測

 また、同軸のプローブの有無で、Network機能(周波数特性計測)は100Hz以下や100kHz以上の領域は変化するし、その中間の帯域でもレベルに差がある様だ。
TD-156というトランスの周波数特性を例に示す。(出力側に820Ωの負荷を抱かせている。)
TAMURAの型録値の帯域:200Hz〜10kHz(±1dB)というのに近いのは同軸のプローブの気がする。
同軸のプローブの効果
緑が単線で計測
紫が同軸プローブで計測
(出力側に820Ωの負荷)
電圧で見るとさらに差が……。
どちらも1V_p-p入力

2021年1月17日日曜日

Balanced Amp のスクラップ帳

バランス接続のプリアンプを検討中。
必要な図をスクラップする。

■不平衡→平衡コンバータ
(1)  トランス入力で平衡化
入力トランスは600Ω:600Ω
Valves' Worldから引用


(2)  簡易不平衡→平衡コンバータ
  http://www.op316.com/tubes/balanced/bstudy.htm


J-FETを使用したPK(DS)分割
ぺるけさんのHPから引用
(3)OPampを使用したコンバータ
ぺるけさんのHPから引用

  https://nw-electric.way-nifty.com/blog/2013/03/post-cace.html
たかじんさんのHPから引用


(4)差動による平衡化時 片側FBの問題点について以下の記事に書かれている。
  平衡出力MC/MMフォノ・イコライザ・アンプ



■差動結合
(1)  OPamp〜平衡出力のLPFと差動結合
AK4495のマニュアルから
アナログ出力
アナログ出力は完全差動出力になっており、出力レンジはAVDD/2を中心に2.8Vpp (typ, VREFHL/R -VREFLL/R = 5V)です。差動出力は外部で加算されます。AOUTL/R +, AOUTL/R -の加算電圧はVAOUT = (AOUT+)-(AOUT-)です。加算ゲインが1の場合、出力レンジは5.6Vpp (typ, VREFHL/R - VREFLL/R = 5V) です。外部加算回路のバイアス電圧は外部で供給します。

 
AK4495のマニュアルから引用


(2)  J-FET〜差動結合
電子工作さんのHPから
 バイアスは2uFのコンデンサで消去

電子工作さんのHPから引用

■システム
(1)  アンバランスの典型〜2段差動+SEPP 
 ぺるけさんの19V版トランジスタ式ミニワッター
ぺるけさんのHPから引用


(2)  バランスの典型(不平衡~平衡)〜 2段差動+SEPP 
 ソフトン_善本さんのModel10 完全差動バランス出力ヘッドホンアンプ技術解説
 私の知識の中ではBTLぐらいしか考えられなかったので、初段からドライバー段へのフィードの仕方がなるほどと納得。(SEPPの部分は理解していない。)
エレガント
ソフトンのHPから引用

OPAMP使用(不平衡→平衡 OPAMP+Trans Linear Bias)
たかじんさんのSound RABBIT ヘッドフォンアンプ。 SEPPのバイアスの作り方も参考になる。
 
たかじんさんのHPから引用

 上記のうち、Trans Linear Biasのシミュレーションをしてみた。
  https://nw-electric.way-nifty.com/blog/2020/04/post-6520c7.html
Trans Linear Bias

2SC1815のみ1段+?(準コンプリ?)(不平衡→平衡 1段)
ラジオ技術で製作記事を書かれている齋藤和孝氏のディスクリート バランス出力ヘッドホンアンプ基板。電源はDC6V。
 パーツリスト(秋葉原基準/日本橋基準)および組立説明書

(3)  バランス
ぺるけさんの平衡プリアンプ(差動+エミッターフォロワー+トランス)
 Version1 Version2
ペルケさんの平衡ヘッドフォンアンプ(差動+ダイヤモンドバッファ)

(4)  BTL
 普通のステレオパワーアンプを平衡化する


■真空管キット
 回路は不明だが。12AU7差動 → 6DJ8 6DJ8はカソードフォロア?